「山の中の天然シェルターに入ってるんだから、出かけないで大人しくしてればいいよ」
東京の娘がこう言ったのはいつ頃のことだったか。
いやいや、中国山地の天然シェルターに守られてイイ子にしていたら、
先週日曜日の夕方、夫が
「なんかしんどいなあ〜 筋肉痛というか〜 先週の作業かなあ〜」
そんなこんなで検温したら、おっと、38.7!あるぜ!
とりあえず月曜日は様子見。
熱は下がらず、まさかまさかの?と恐れても、鼻水が出るでもなく、咳もなし、
「呼吸、苦しくない?」
「いいや」
37度以上発熱したら、完全ダウンの夫が、38度以上の熱になんとか持ち堪えてはいた。
さすがに、火曜日、村の診療所に電話。
発熱外来は、診療所の裏の出口。
完全装備した看護師Mさんと、下の街の医療センターから来ているお医者さんが現れた。
まずはPCR検査。
30分後に「COVID、マイナスです」の看護師さんの声。ほっ。。。
さあ、防備装備を取り払った看護師Mサンと医者が再び現れた。
「電話で発疹があるって言われましたね。」
夫の腕とお腹の発疹を見た医者の御宣託!
「ダニですね」
マジか!
なおかつ別の医者が現れて、夫はパンツまで脱がされて、隈なく探索された。
「ダニは柔らかいところにくいつきます。
瘡蓋を見れば一発でどのダニかわかるんですが・・・」
さらに、研修医が連れてこられて
「滅多に見られませんから、研修医に見せてやってください」
湿疹を研修医に観察させた。
詳しい経緯は省くが、先週に夫が隣の村の作業場をチェックしに行ったが、不良品(木材加工品)が大量に出て、夫は普通の格好で!その作業の手伝いをした。
これが確か3日くらいあった。
マダニ、ツツガムシ、日本紅斑病・・・
ああ、ネットでその姿を見るのさえおぞましいダニ、こいつに噛まれて
感染し〜の、
感染しての発熱、湿疹、
コロナウイルス感染症ではなく、ダニ感染症という、なんか、こう、ある意味、笑う?
ことの顛末とあいなった。。。
もう一つ問題があるのよね。
普通はダニの感染が疑われたらすぐに入院、検査、ダニを特定して、抗生物質を的確に飲まないと、後々大変な事態になるらしい。
何しろ、保健所に報告義務のある感染症で、発見が遅れると致死率も高い。
と、こういう事態なのに、
「今、医療センターに、入院できないんです。
浜田の保健所に連絡して血液検査の結果をやりとりしましたが、はっきりしません。
もう一回血液を取らせてください。
松江の保健所に送って検査してもらいます。」
う〜ん???マジか!!!
普通には血液検査なんて、すぐに結果、出るンと違います???
とりあえず医者が判断した抗生物質を飲んで、様子を見る、ですと・・・
しかも、三日間!
その抗生剤が効かないダニ感染だったら、どうなるんじゃ!
おまけに、
「今夜、意識障害とか、震えとか出たら、すぐに医療センターへ行ってください。」
「救急車を呼ぶんですか?」
「いえ、奥さんの車で、救急外来に行ってください。」
こっちも、マジか!
とまあ、こうして三日間、夫は8度以上の発熱、解熱剤を服用、解熱、発熱・・・
お粥と煮麺、フルーツ、水分で過ごして、
私は、いささか、というより、相当疲れた・・・
今日は診療所へ行く。
ちゃんと検査結果、来てるんだろうな!
肝機能障害とか、神経系の障害とか、残ったら、どうする。。。
おまけのおまけの話。
どこからか聞きつけた妹が電話の最後に
「それ、労災じゃない?」
そりゃあないだろう。