bull87’s blog

田舎の暮らし〜こんなふうです〜老後をお考えの方、参考に〜Iターンを選択肢に入れてる方、参考に〜なるンかなあ・・・

「高校文芸部のような感想文」だって。。。

中古で買った本

2、3日前、アマゾンから返金の通知と、同じく古書店からお詫びと、無料で進呈との通知が来ていた。

傷んだ本が届くのかとも思ったが、別に開くのが恐ろしいような本ではなかった。

 

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再版もされないで(届いたのは1998年の初版本)、古書店からタダで!(送料も向こう持ち)届くという、この不思議を私は受け入れられない・・・が、とりあえず読み始めたわけだ。

 

はっきり言って、たまりません。

関川夏央山田風太郎、こんな組み合わせ、これほど面白いことはない。

 

「年若い作家たちは、すでにあまたの人手に磨かれてつるつるになった近代的自意識の表面をいまだ執拗になでまわし、高校文芸部の感想文のような小説を書くために〜〜〜」

これは文中の関川さんの文章。

確かにそうだ。芥川賞だからといって、我慢して読むのはもう止めだ!

関川さんが今どうしているのか知らないけれど、山田風太郎を見習って、「好きなことだけ」をしているから音沙汰がないのじゃないだろうか。

 

<「山田、列外へ!」ーこれはいい言葉だ。そうだ。私は今まで、いつもこの世の列外にいるような気がし、やがてそのことに安らぎを得て来たようだ。列の中にはいると、かえって、これは変だと違和感を感じるのである>

これは山田風太郎が「半身棺桶」の中に書いた文章。

 

とにかく、関川夏央には山田風太郎を書かないという、理由がない。

 

関川夏央「人間晩年図鑑」は残念ながら文庫本になってはいず、単行本を買うしかないので日和っていたが、ここは買うしかないということに腹が据わった(大げさだ!)

今、もう一度検索したが、1995~1999年度版が品切れというのもどうだろう。

岩波書店のWEBマガジンで2000年からのが書かれているみたいだが、この仕事はなさっているみたいだね。

 

いえ、私が死んだ後、余計な単行本を残して、誰か知らないが、片付けにため息をつかせることはしたくない。

 誰かのため息になることは分かっている本で、残してもいいのは、私の場合、もう決まっているから、それ以上、新たに本を増やしてはいけないのだ。

今もって買っていいのは文庫か新書版。

あとは図書館でリクエストする。

 

おっと、そういえば宮城谷昌光さんの「公孫龍」が新潮社から出た。