嘘つきなんかじゃありまへん
我が息子の名誉にために、やはり書かなければなりまへん。
中学生時代の我が息子を、私たち夫婦が「ウチのオオカミ少年」とあだ名づけて話していたことは事実です。
例えば、夜、寝にしか帰らず、朝はすれ違いという父と息子でしたから、
「ところで、ウチのオオカミ少年は元気?」みたいな会話が私になされるというふうです。
つまり、発端はこういうことです。
中学生になって定期テストがあります。
中間テストで、英語が90点以上を取ったとしましょう。
「数学、90、いかなかったんだあ」
この時の母親(ワタクシ)は、きっと残念そうな口ぶりだったのでしょうね。
すかさず息子は言います。
「今度、ガンバル」
次の期末テスト、確かに数学は90以上ですが
「英語が90、いかなかったねえ」
すかさず「今度、ガンバル」
とにかく素直で、学校の授業をちゃんと聞く子でしたから、そんなに勉強をする子ではありませんでしたが、成績はよかったです。
妹に私が絵本を読んでやっていると、「新しい絵本、買ってもらったんだ」と言いながら、坊主頭の男の子が学校帰りの野球着のまましゃがんで聞いているような、本好きな子でしたから、国語などは勉強に及ばず、三国志好きがそのまま社会科の成績になるというふうです。
ですから決して決して母親は欲を出して息子を責め続けたのではありません。
ありませんが、母親の心底の欲は自ずと現れていたのですね。こんな母はよくありません。今、謝ります。ごめんね・・・
お母さんをがっかりさせたくない健気な少年を、私はもっと楽にしてあげなければいけなかったです。。
ですから「ウチのオオカミ少年」は、いわゆる嘘つきというのでなく、まあ、口先少年?そういった感じかな?
とりあえずお母ちゃんには「ごめんなさい」って言っておけば、今、目の前の嵐をしのげるというか〜そのうちお母ちゃんも忘れるというか〜
こういう男の子って、いません?