本や映画のこと
イニシェリン島の精霊 司馬遼太郎の『街道をゆく』の「愛蘭土紀行」、これは2巻になっているが、それを思い出した。 映画の撮影はゴールウェイに向かって「ワニのように口を開けた」湾に浮かぶアラン諸島の一番西側のイニシュモア島で行われたという。 otoc…
久々の東京の映画館 函館便は夕方で、天王洲アイルのインドカレーのお店でお昼の待ち合わせだったから、映画を見ることになった。 朝イチでしか観られないから、有楽町のヒューマントラストシネマで9:35の回があるインド映画「エンドロールのつづき」。 「ダ…
母と子の距離感が、居心地悪いような 昨日「本心」を読み終えた。 途中でちょっとダレる?私にとってはそんな感じがあって、4、5日かけた。 (「ある男」は1日で読んでしまった・・・) 7 2021年の本だけど、2023年になった今、この本に書かれてることは現…
長い旅だった・・・(大袈裟かもね笑) 読み始めてから、1ヶ月以上かかった。 他の本も同時に読みながらだったけれど、大切に、大切に読んだつもりだ。 そうして、いい旅だった、と、この重量たっぷり(とにかく重いに尽きる)の本を閉じた。 解説で中西進…
「〜万葉集巻1、巻2の終わりが、共に志貴皇子関連の歌で終わっていたのかもしれない〜」 NHKラジオ「古典購読」の「万葉集」25は「志貴皇子とその周辺」のお話で、鉄野昌弘先生はこう仰った。 う〜ん、やっぱり「万葉集」は上質なミステリだと、私はいたく…
梅原猛さんの熱量が半端ない 梅原猛著作集全20巻(集英社)は1981年?から順次発行されて、11巻「水底の歌」はその第4回配本で、1982年1月15日に発行されている。 この著作集は発行されるたびに、当時の私は買い求めたはずだが、すぐに読むことはしないでい…
「殯宮」 山本健吉は「柿本人麻呂」の中で言う。 〜人麻呂の時代を考へてみれば、はたして御用詩人としての道を歩く外に、彼は全力的・全身的な表現の場を獲得することができたであらうか。言ひかへれば、御用詩人となる以外に、詩人であることが可能であつ…
ずっと昔から、ときどき、ふっと、このフレーズがよぎる事がある。 ワンピースを重ね着する 君の心は 不思議な世界を さまよい歩いていたんだ 井上陽水「ジェラシー」。 小川洋子さんの「約束された移動」(河出書房新社 2019年) 我が家から徒歩5分で函館市…
キングダム2 遙かなる大地へ 遅くなったけれども、昨日やっと観に行ってきた。 う〜ん、2019年は、待ち焦がれ感が強すぎたってこともある。 今回は待ちくたびれたし、予告とかが寂しかったし、イマイチ気持ちが・・・ と、こんなこと言ってるわりには、私、…
NHKラジオの「古典講読 万葉集」は18回目 この講読を聴き出してから(聞き逃しで聴く)、恥ずかしながら、私は柿本人麻呂の長歌に目覚めたのです。 万葉集の長歌なんて、なんだかめんどくさいくらいにしか思っていなかったことを、今は恥じている(相当に恥…
阪本順治監督、やはり、好きです 大手映画館での上映が一通り、というか、早々と上映打ち切りした後で回ってきた映画が、函館シネマアイリスでは上映されるみたいです(多分)。 「冬薔薇」は「そんなに面白くないらしいよ」と人伝に聞いてはいましたが、ど…
額田王の歌 中学校の国語教科書では あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る (1−20) この歌だったか? あるいは にきたづに船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな (1−8) こちらだったか? もしかしたらどちらかは高校の古典教科書…
NHKラジオの「古典講読」、今春からは「歌と歴史でたどる『万葉集』」です。 昨年までは「王朝日記の世界」でした。最後になった「紫式部日記」は大変興味深く聴きました。 紫式部がすごく身近な女性のように感じることもありました。島内景二先生の講義でし…
「人は理解を望んではいないのだよ。望むのは愛だけだ」 函館転居後、半月余り過ぎた頃から、夫が食後のお茶碗洗いを始めた。 う〜ん、まあいつまで続くか、放っておいた。 だが、律儀に?三度三度の食後のお茶碗洗いは続いている。 わりかし「丁寧にお洗い…
「キングダム2 遙かなる大地」への予告2が出てますね。 予告1を見たとき、何だかちょっとさみしいな、ワクワクしないなあって思って、残念でした。。 予告2で、王毅将軍が「あなたずっと死地に立っているんですよ」のセリフが流れた時は、これだよ!って…
北アイルランド、ベルファスト、白黒画像、心惹かれないはずもない 月曜日に観に行ったのを、今書いておく。 何しろ朝イチ9時からで、観客は私の前にシネマアイリスに自転車で乗りつけた男性一人とで、二人だけだった。 こういうのって、すご〜っく集中して…
函館 シネマアイリス なかなか余裕がなくて、やっと観に行った。 シネマアイリスでは、再上映でずいぶん長くやっている。 帰って夫に言いました。 「あなたは観に行かなくて正解。いずれうんと暇になったら、アマゾンプライムで観られるから。」 どう言った…
「東大教師が新入生に勧める」、その意味は? 車を持って引越しなので、結構面倒な移動になったし、余計な疲労をプラスしたかもしれない。 出発の前々日と前日は、山を降りて街のホテル泊まりだった。 福井県の敦賀港から苫小牧港まで、約20時間のフェリーな…
ジグザグ3部作品 アッバス・キアロスタミ監督の 「友だちのうちはどこ?」(1987年) 「そして人生はつづく」」(1992年) 「オリーブの林をぬけて」(1994年)の3部作を、観た。 「友だち〜」は2回見た。 そうしてこの映画の真骨頂は、シーンの一つ一つ…
久々のはてなブログを書いたら、ついでのも一つ。 ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」なんだけど、 これは夫が療養中に読んでて、「こういうの、あなたも読んだら?」って渡してくれてた本だ。 やっとこさ読み始めたんだ…
どうも、テレビのニュースも見なくなったよ、私は。。 つまりですね、あの方のお顔を拝見したくないのであります。 何を考えているのかわからないお顔、私のような単純バカには、ちょっとね。 でもって、もともとテレビとか面白くなくなって久しいわけだが、…
湿度が高いです。 それでも今日は降雨確率が10%と出ているので、夫のシーツを洗いました。 今3回目の洗濯機が回っています。 1回目は普通のお洗濯、2回目が夫のシーツ、3回目は台所の足下マットです。 一緒に洗うのは嫌なので、3回、回しています。 …
巣ごもりを持て余しておられる方は、読んでごらんになるといいと思う。 始めの、さあ、5分の1くらいかな? 私は、この本を何故「読ませられなければならないのか」と自問した。 はっきり言って、残念だった。 何より藤原定家の象が、あまりにも無惨だった。…
「ぼとぼと、ばたばた、ぼとぼと、ばたばた、雨滴が杉の斜面にへ落ちる。杉の下の自生の茶の木へ、この漆河原の集落へ、棚田へ、畑へ落ちる。半坂や馬取柿や、近隣の集落へ続く草むした峠道や林道へ落ちる。わずかばかりの家々の屋根瓦へ落ち、枕に載せてい…
「男はつらいよ お帰り寅さん」と、この「キネマの神様」2作は、「ありがとう!山田洋次監督」映画としたい で、私なりの感想を。 ①北川景子さんという女優さんを、再発見した。 あまりにお美しいゆえ、お人形さん(?)みたいで、今まではすご〜く低評価だ…
「竜そば」はぜひとも!映画館で観るべし! 封切り当初から、高評価と低評価が極端で、しのぎを削っている。 こんなだから全体では、3.5に届かないことになっている。 う〜ん、4.5を進呈した私は、あまりの酷評のパレードにはいささか考えさせられるなあ。 …
NHKアニメワールド「キングダム」は、NHKプラスで見逃し配信していない泣 dTVで見るしかないのか・・・*他にもいくつかあるみたいだ そもそも、NHKオンデマンドで、受信料以外にまたまた!支払いしなければならないことになっているのが、私的には心外、と…
緑の綺麗な季節です 確か、棚田百選にも入っていたような気もするが、定かではない。 何かと人口減で人手不足は目に見えて、一望に棚田風景、というわけにもいかない。 島根県浜田市室生の棚田 断捨離せんとや生まれけむ〜〜〜 さて、来春の今頃には終の住処…
なかなか言葉が出てこない映画 緊急事態宣言下であろうと万難を排して劇場で観るべきだろう、 とは言うものの、島根県出雲市のシネコンでは、朝イチ、11名の観客しかいなかった。 中国山地の山間から2時間半車を飛ばして街中に映画を見に行くというのは、東…
たった30秒の特報が、すご〜く綺麗で、刺激的 8月公開の細田守さんのアニメ、オリンピックよりも楽しみじゃないですか。 (まあ、開催かどうかは知らないが) だって、五輪って、何だか泥にまみれた旧態依然の価値の残照みたいな雰囲気が顕になってきたから…