小川洋子さんの本
ずっと昔に読んだのが「博士の愛した数式」で、以降、ずっと読まず。
この冬に「約束された移動」「小箱」と2冊読んだ。
今回読んだのは「薬指の標本」。
薄めの文庫本に二つの小説が入っているから、「薬指の標本」も午後の1時間で読んでしまった。
小川洋子さんの本を読まずに半生を送ってしまったのは、残念なことだった、ということがわかった(笑うよね、大袈裟だ)。
たくさん書いておられるから、これからも時々は読んでいきたいと思った。
立て続けに読むということは、多分、しない・・・
心がひっそりとしていて、ちょっと一人ぽっちの時かなんかに?読めばいい、という感じかな、私には。
すっごく普通の言葉で、普通のことが書かれていない。
「普通」が何か?ということになるが、そうだなあ〜、「普通」ってなんだろう。
この言い表せない感じ、「普通」の中に潜んでいる「普通」じゃない人の心とか体に、いつの間にか、引き込まれていく自分に気づくことになる。
そうしてちっとも不思議ではない。
そうしてちっとも不安じゃない。
前の2冊もそうだった。
不思議な世界に、つまり、「普通」にはありえないような世界に引きこまれていくのに、
何だか心がしんと鎮まって、不思議じゃない、不安じゃない、かえって静かな豊かさに包まれている。
こっちの不思議が、小川洋子さんの本なのでしょうか…
で、小川洋子さんのエッセイみたいなのは、私にはイマイチかもしれないかな?
無印良品のお店の中に、書籍のコーナーがあるでしょ。
無印良品シエスタハコダテには一階の奥まったところにあって、小川洋子さんのこの文庫本とか、須賀敦子さんとか、塩野七生さんとか、並んでた。
他のMUJIのお店はどういう本を並べて見せてるのかなぁ。